金曜日, 4月 27, 2007

ロシアの豪邸と唐破風

日本の伝統建築の様式というか、デザインに唐破風という破風の形がある。これの付いた様式を宮型とも言うらしいが、古い建築には神社仏閣、宮殿に限らず、 城の天守閣にも着いているし個人の邸宅にも着いている。現在では旅館や銭湯の正面玄関などに着いていて、また霊柩車についているのが有名だ。しかし個人の 住宅に使うとすれば、現在では時代錯誤の成金趣味と見られるのではないだろうか。

最近BBCニュースでモスクワ郊外でのロシアの富豪たちの生活を紹介している記事があった。その中に彼らの豪邸の一つの写真が掲載されていて、それを見るともちろんヨーロッパの宮殿のようなデザインなのだが、よく見ると唐破風と思える形の破風が着いている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/from_our_own_correspondent/6577129.stm

記事にはこのあたりには実に色んなスタイルの建築が林立しているらしい。とにかくこういう破風の形はヨーロッパにあるとは思えず、日本の唐破風としか思えない。そうだとすれば多分姫路城などの天守閣のデザインからヒントを得たのではないかとも思ったが、しかし面白い。

この唐破風の形はどういう意味を持っているのだろうかという事を良く考える。井上章一の「霊柩車の誕生」には宮型霊柩車の誕生について詳しく考察 されていたが、この形の意味については取り立てて考察されていたわけではなかったと記憶しており、物足らなかったのを記憶している。

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